尼寺の性
    袈裟さぐり  
 提供/エクセス・フィルム
監督■新田  栄

-スタッフ-
脚  本■岡  輝男
撮  影■千葉幸男
編  集■酒井正次
照  明■高原賢一
スチール■佐藤初「太郎
音  楽■レインボー・サウンド
助監督■今村昌平
録  音■シネキャビン
現  像■東映ラボ
-キャスト-
浄  安・浄  然■鈴木まひろ
石井鈴子■酒井あずさ
篠塚あずみ■山口玲子
大野  翼■兵頭未来洋
石井伸彦■竹本泰志
五十嵐 威■柳  東史
照  輝■丘 尚輝
解 説
  全国各地に祭り事は数多くあれど、キテレツな祭りがあるのをご存知ですか?例えば、木製の男根をぶら下げて、 その腰を前後に突き上げながら踊る、神に捧げる神楽舞。 子供達が神輿の代わりに男根を担ぎ、街中を練り歩く・・・。 その他にも度肝を抜かれる奇妙なチン祭りが全国津々浦々行われている。 どれも起源は様々だが、 いずれも男根や女陰を神とし
、五穀豊穣、子孫繁栄、浮気封じなどを願うようです。
  そこで今回、ある尼寺に伝わる天下の奇祭・卍祭りを紹介。神を超越した仏の世界の年に一度のこの奇祭。 祭り独特の非日常感で老いも若きも男も女も村人皆大ハッスル!! いったいどんな祭りかは他言してはならぬ掟があるので、映画を見てからのお楽しみ!
物 語
  尼僧の浄安が本堂で読経している。彼女が庵主を務める愛徳院は、山間の町にあった。そして、町にはある奇祭があった。
  町の青年の翼が酒を飲みながら一人の男の話に耳を傾けている。翼は明日には一旗揚げるために東京へ出ようと思っていたが、ついその男の話に引き込まれていた。
  その話とは・・・その町の山の尼寺・愛徳院の尼僧が年に一度、町に降りてきて年男に逆夜這いをかけるというものだった。だが、夜這いをかけられ、尼僧を法悦の境地に導いてやることの出来た男はその年一年の無病息災ばかりでなく、ありとあらゆる運まで授かるらしい。そして、その奇祭<卍祭り>が行われるのが明日の夜であるのだ。
  愛徳院の尼僧なら、翼も今朝その姿を見た。清楚で出家しているにも関わらずどこか艶っぽさも感じた。しかし、そのような奇祭のことは聞いたことが無く翼には信じられなかった。
  卍祭の話は嘘ではなかった。同じ頃、伸彦の家では妻の鈴子が精力のつく食べ物を伸彦食べさせようとしていた。伸彦は今年、年男なのだ。鼻息も荒い妻に、しかし伸彦は自分のセックステクニックの無さを自覚しているだけに返事のしようもない。だがそのうち、食事が効いてきたのか、伸彦はムラムラと欲情してきて・・・明日の予行演習とばかり、鈴子を抱くのであった。
  随分と酒の入った翼と男。しかし、翼はまだ男の話が信用ならない。すると、男が「実は・・・」と切り出した。「実は昨年の卍祭で浄安に逆夜這いをかけられたのは、私なんだ」そして男は、「例え夜這いをかけられても他言してはならない掟なのだが」と前置きして、昨年のことを翼に語って聞かせてやった。
  昨年の卍祭の夜である。年男のいる家の玄関先には、目印の行燈が掲げられている。暫くすると、暗い道の向こうから提灯の灯りがユラユラと見え始めた。やがてその提灯はある一軒の家の中へと消えていった。
  寝床に寝ている男。そこへ、浄安の姿が現れる。気配に気付き、起き上がった男は暗がりの中、浄安の法衣をまさぐり始め・・・二人の激しい交わりが展開するのであった。
  翼に話終えた男。翼も、体験者を前に信じないわけにはいかなかった。
  一方、密かに翼に思いを寄せるあずみは、卍祭りのことを知りたくて、浄安を訪ねていた。そんなあずみに浄安は祭りの起源を語り始めた。
  翌日である。翼は上京を一日延ばした。町をブラブラしていると、浄安が歩いているのが見えた。とそのとき、彼の前に幼馴染のあずみが現れる。
  その夜、家々の明かりが消え、その代わり玄関先に行燈が吊るされた。
  伸彦の家も準備万端整った。
  翼も早々に布団に入る。
  やがて、山道をユラユラと提灯の灯りが降りてくるのが見え始めた。